ゲーム開発の世界は、夢と情熱に満ちていますが、現実は厳しいものです。よく耳にするのが「ゲームを完成させられるのは1%しかない」という統計。
これは、インディー開発者やアマチュアがアイデアを思いついてから実際にリリースするまで、ほとんどのプロジェクトが途中で挫折するという意味です。
Steamや itch.io などのプラットフォームを見ても、未完成のまま放置されたゲームの山が物語っています。この記事では、この1%の壁を、企画、プロトタイプ、アルファ版、ベータ版、完成版の各ステージごとに分解して、どれだけのプロジェクトが到達するかを推定してみます。
私の経験と業界の一般的なデータに基づいた考察ですが、参考にどうぞ。
まず、企画段階。ここはアイデアの誕生点です。誰しも「こんなゲーム作ったら面白そう!」と思う瞬間がありますよね。ノートにメモしたり、友達に話したりするレベルです。
仮に100のアイデアが生まれたとしましょう。この段階で到達するのは、ほぼ100%。なぜなら、頭の中で考えるだけだからです。
でも、問題はここから。多くの人が「面白そうだけど、時間がない」「技術的に無理かも」と諦めます。実際に次のステップに進むのは、せいぜい50%くらい。
モチベーションが持続しないのが主な理由です。企画書を書くだけでも、具体化すると矛盾が出てきて、早々にポシャるケースが多いんです。
次に、プロトタイプ段階。ここで本格的に手を動かします。UnityやGodotなどのエンジンを使って、基本的なメカニクスを実装するんです。
例えば、キャラクターの移動や簡単なレベルを作ってみる。企画からここに進むのは、さっきの50%からさらに絞られて、全体の20-30%くらい。なぜ減るか? プログラミングの壁が高いからです。アマチュアの場合、チュートリアルをやってみたけど「思ったより難しい」と投げ出す人が続出します。
私の知り合いでも、アイデアはいいのにコードが書けず、1週間で止めた人がいます。プロトタイプが完成すると、ゲームのコアが形になるので、ここをクリアすれば希望が見えますが、時間と労力の投資が本格化する分、ドロップアウト率が高いんです。
続いて、アルファ版段階。プロトタイプから発展させて、ゲームの大部分を実装した状態。ストーリーやグラフィック、アセットを追加し、プレイ可能な形にします。
ここまで到達するのは、全体の5-10%程度。プロトタイプから半分以上が消えるイメージです。理由は多岐にわたります。バグの山に埋もれたり、デザインのバランスが取れなかったり。チームでやっている場合、メンバーの脱退も痛手です。
インディー開発の有名な失敗談として、No Man's Skyの初期版みたいにスコープが膨張して収拾がつかなくなるパターンがあります。アルファ版は「動くけど未熟」なので、テストプレイでモチベーションが上がる人もいますが、逆に「これじゃ面白くない」と気づいて諦める人も少なくありません。
さらに進んで、ベータ版段階。アルファのバグを修正し、UIを洗練させて、外部テスターに公開できるレベル。フィードバックを集めて調整します。ここに辿り着くのは、全体の2-5%。アルファからさらに絞られるんです。
なぜなら、ポリッシュ(磨き上げ)の作業が地味で長丁場だから。マーケティングの準備も始まり、金銭的なプレッシャーがかかります。Steamのウィッシュリストを集めたり、ベータテストで酷評されたりすると、心が折れやすい。
実際、Kickstarterで資金を集めたプロジェクトの多くがここで止まります。ベータ版は完成の目前ですが、クオリティの壁が立ちはだかるんです。
そして、最後の完成版段階。リリース! App StoreやSteamにアップロードし、プレイヤーに届けます。ここまで到達するのが、冒頭の1%。厳密に言うと、0.5-1%くらいの感覚です。ベータからさらに減る理由は、法的問題(著作権)や最終調整の疲労、または単に「もういいや」となる burnout です。
成功例として、UndertaleやCelesteのようなインディーヒットは、この1%の勝者ですが、彼らは例外。ほとんどのプロジェクトは、途中で消えていきます。
この生存率の低さは、ゲーム開発の魅力と難しさを表しています。なぜ1%なのか? それは、創造性だけでなく、忍耐力、スキル、時間管理が必要だから。
アドバイスとして、まずは小さく始めること。MVP(Minimum Viable Product)を目指せば、プロトタイプまで進みやすいです。また、コミュニティに参加してフィードバックをもらうのもおすすめ。
Game Jamのようなイベントで短期間開発を経験すると、挫折耐性が上がります。あなたが開発者なら、1%の壁を突破するチャンスはあります。諦めずに一歩ずつ!