昔の僕は、UFOや超常現象といった“ちょっと不思議な話”に強い興味を持っていました。実際、以前はUFOに関するYouTubeチャンネルを運営していたこともあります。
そこでは、世界中のUFO目撃情報や未確認飛行物体に関する映像を集めて投稿していました。
しかし、続けていくうちに、僕の考え方は大きく変わっていきました。
なぜなら、再生数がまったく伸びなかったのは“実際にあったとされるUFO情報”のほうだったからです。
逆に伸びたのは、僕自身が捏造した「架空のUFO体験談」や「AIで作ったフェイク映像」など、まったくの作り話ばかりだったんです。
最初は戸惑いましたが、この経験から僕はひとつの現実に気づきました。
人は「本当にあったこと」よりも、「本当っぽく見える嘘」に強く惹かれるということです。
つまり、世の中で注目されている“ミステリアスな話”の多くは、実際には捏造や演出が加えられたものである可能性が高いということ。
それが事実かどうかは関係なく、興味を引き、語られ、広がっていくのです。
たとえば「口裂け女」という都市伝説もその一例でしょう。これは実際、大学の研究者が“意図的に作った噂”だったという記録があります。けれど当時は社会現象になるほど話題になりました。
そうした体験と気づきから、僕はもう“奇妙で不思議な話”を無条件には信じないようになりました。
もちろん、面白いフィクションとして楽しむのは好きです。けれど、それを「事実」として信じることは、もうありません。
この現実を知ってしまった以上、僕の中で不思議な世界への見方は大きく変わったのです。