「AGI(汎用人工知能)が2年後に完成する」という説がありますが、私はそれに懐疑的です。
AGI、つまり“超知能”に近いものはすでに存在している可能性もあります。ただし、それが「自立して考える存在」として本当に完成に近づくのかといえば、そう簡単な話ではないと思います。
仮に、2年後にかなり高度なAGIが登場したとしても、人間とまったく同じ作業をこなすことは難しいでしょう。その証明として、「ゲーム制作」を任せてみればいいのではないでしょうか。
もし、1本の完成度が高くて面白いゲームを自力で作り上げることができるなら、確かにAGIが完成したと言えるかもしれません。しかし、現実には、形にはなっても面白くない、いわゆる“クソゲー”のようなものができる可能性のほうが高いと思います。
では、「アプリ制作」ならどうか? アプリは目的が明確で、構造も比較的単純なため、今のAIでも一定の成果を出せます。AGIがそれを自律的に行えるようになるのは、比較的近い将来に実現しそうです。
ただし、ゲームとアプリは本質的に異なります。ゲームには、複雑な思考、創造性、そして「面白さ」という人間的な感性が求められます。そこに、AIの限界があるのではないかと感じています。
このように、私は「ゲームを自立して作れるレベルのAGI」が2年後に完成するとは思っていません。
しかし一方で、「人類にとって危険なAGI」が2年後に実現する可能性は否定できません。人間のように繊細で器用な思考はできなくても、ネットワークに攻撃を仕掛けたり、フェイクニュースを大量に生成したりするような、破壊的なAGIは比較的容易に生まれるかもしれません。
そのような存在がネット空間を混乱させ、人々の認識や判断力を鈍らせてしまえば、社会的混乱や対立が引き起こされる可能性もある――これは真剣に懸念すべき問題ではないでしょうか(´▽`)